Dolaの観劇・鑑賞日記

演劇やアートに心ときめく日々の記録です

『柳宗悦没後60年記念展ー民藝の100年』の感想

柳宗悦らが追求した“生活用品の持つ美しさ”に圧倒されます。
民藝とは「民衆のための工芸」という意味で、柳宗悦が牽引した民芸運動は、一般の人々が暮らしの中で磨いてきた美意識の再発見といえるでしょう。
 
今回は100年というだけあって、陶磁器・染織・木工・蓑・ざるといった道具類や、写真・映像などの資料が揃い総点数450点も!!
全国の民藝を一望できる貴重な機会でした。駒場日本民藝館の内装や光の中で観るのとは少し違いましたが、まずは精力的な取材に頭が下がります。
そして、展示されたモノたちの向こうに、日々の営みがあったということですね。
たとえば、夜なべ仕事で蓑をつくり、それだけでも機能は果たせるのに、「おしゃれな模様を付けたらいいなあ~」と考えたのでしょう。
そういう気持ちはとても豊かですし、もっと言えば「人間ってたいしたものだ」と惹きつけられてしまいます✨

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柳の書斎の再現は撮影可でした。民芸運動に関わった人たちはみんなお洒落で、スーツをばしっとキメて全国を回っていたようです。
ただ、それは動く広告のような意図で、新しい文化を身をもって伝えるためだったとか。

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会場では陶器などを販売していたのですが、今回は缶入りの飴のみ。

グッズの缶に描かれた山形県の羽広(はびろ)鉄瓶の曲線が素晴らしい!!

道具は使ってみて教えられることが多いので、手の届く範囲で集めたいと思っています。

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東京国立近代美術館(竹橋)にて。