Dolaの観劇・鑑賞日記

演劇やアートに心ときめく日々の記録です

「ウィーン・モダン展」「クリムト展」鑑賞

2019年は日本とオーストリアの修好150周年にあたるとのことで、ウィーン関連の大きな展覧会が開かれています。

「ウイーンモダン展」では、初々しいエリザベート妃の肖像画を観ました。
音声ガイドはミュージカル「エリザベート」にご出演の城田優さん💫 落ち着いた語り口で、鑑賞者の邪魔をすることなく、そっと支えてくれるような雰囲気がとても良かったです。
展示は、マリアテレジアの時代からウィーン世紀末の絵画、ポスター、衣装、建築、家具、工芸が揃い、ウィーンの文化史が一望できました。

エゴン・シーレオスカー・ココシュカの絵には、やはり惹きつけられます。かつてエリザベート妃が苦しんだウィーンの秩序と伝統。その硬い壁に挑み、文字通り命を削りながら独自の世界を切り開いた迫力はすさまじい。大きな時代の変わり目を体現した、若者たちの真摯さに心を揺さぶられるのだと思います。

◼️国立新美術館 2019.05鑑賞

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ウィーンモダン展

ほぼ同じ時期に、上野では「クリムト展」。

こちらは、全長34 メートルを超える壁画<ベートーヴェン・フレーズ>の複製が圧巻でした。ベートーヴェン交響曲第九番をテーマに描かれた作品。人間の苦しみから歓喜まで、第九に沿って壮大な物語が展開します。

日本でこの壁画が再現されたのは、1989年に開かれた「ウィーン世紀末展」(セゾン美術館)以来のこと。生々しい悪意やエロスに驚き、第九も全ての楽章を聴くようになりました。

音声ガイドは、舞台「No.9 不滅の旋律」でベートーヴェンを熱演された稲垣吾郎さん。

壁画と1989年の思い出と舞台の感動とが重奏となって、密度の濃い時間でした。

ウィーンのお菓子ザッハートルテのように、みっちりと。

◼️鑑賞 東京都美術館 2019.04

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