Dolaの観劇・鑑賞日記

演劇やアートに心ときめく日々の記録です

ヴァロットン展

三菱一号館美術館『ヴァロットンー黒と白』展へ。今回は木版画に特化した展覧会で、黒色の醸す世界に想像をかき立てられました。 木版画の連続なので、観る人を飽きさせないようにする美術館側のチャレンジが素晴らしかったです。 壁に作品の一部を描いたり…

レディーガガ日本公演 2022.9.4

レディー・ガガのワールドツアー「クロマティカ・ボール」日本公演。9/4にベルーナドームに行きました。 言うまでもなく超一流のエンターテインメント!! 音楽、ダンス、映像、衣装、照明など舞台芸術の技をふんだんに使い、アルバム「クロマティカ」の物…

8月の観劇・鑑賞

観劇『人生がはじまらない』 2022/08/05、07 新宿シアタートップス 安西慎太郎さんが演じる青年の、感情を噛み殺してやっと立っているような姿に胸がつまりました。 彼には優しい雨が降り注ぐのでしょうか。 暗闇に光る安西さんの眼を想い出すほどに、迷路に…

7月の観劇・鑑賞

日本画『水のかたち』展 2022.07.29 山種美術館 千住博さんの≪ウォーターフォール≫を観たくて、山種美術館の「水のかたち」展へ。 千住さんの描く滝は水煙が神秘的で、実際にマイナスイオンを浴びるよう。 奥村土牛さんの≪那智≫も岩肌のモダンな表情が印象的…

石見神楽国立劇場公演の感想・大蛇と刀剣と

2022.071.31 国立劇場 出演:浜田市石見神楽社中連絡協議会 石見神楽はすごい 石見神楽を観るのは初めて!!鈴木拡樹さんが演目紹介をされるのでうかがいましたが、すっかり楽しみました。 広い舞台を埋め尽くした50頭の大蛇の動きにワクワク。 大蛇も演技し…

ブライアン・イーノ展の心地よい空間で

京都中央信用金庫 旧厚生センター ブライアン・イーノの個展「BRIAN ENO AMBIENT KYOTO」。京都だけの開催なので、祇園祭で街が賑わう前にと7月上旬に行ってきました。 音、光、映像が静かに変化しながら創りあげる5つのインスタレーション。 なんて素敵な感…

6月の観劇・鑑賞

『光陰礼賛~モネからはじまる住友洋画コレクション』展 2022.06.03 泉屋博古館東京今年3月にリニューアルオープンした泉屋博古館東京。”泉屋”というのは住友グループのことなんですね。 まず、美術館がある六本木一丁目周辺の再開発に驚きました。高いタワ…

5月の観劇・鑑賞

『鏑木清方』展 2022.05.03 東京国立近代美術館 閉幕間近な「鏑木清方展」へ。2時間待ちでしたが当日券で観られました。 美人画《築地明石町》はやはり必見でした!絵の前に立つとよき香りにに包まれるよう。 日常生活にまつわる作品も多く、鰯売りの少年と…

4月の観劇・鑑賞

ジェーン・エヴリン・アトウッド写真展「Soul」 2022.04.02 銀座シャネル・ネクサス・ホール 第1回ユージン・スミス賞の受賞者だったのですね。 パリの娼婦たちや女性服役囚の姿に、安易な共感を拒むような孤独を感じました。アウトウッドの特質でしょうか。…

舞台『象』の感想

演出の小林且弥さんは、演劇を鑑賞することは「目撃」だと仰っていました。 舞台『象』はまさにそういう感じで、目撃できて本当によかった! 安西慎太郎さんの演技が骨太で、空洞のような青年が覚醒していく姿を目の当たりにしました。 安西さんの演じた青年…

3月の観劇・鑑賞

舞台『冬のライオン』 2022.03.03,10 東京芸術劇場 佐々木蔵之介さんVS高畑淳子さんのパワーが炸裂していました! 勢力者ヘンリーと広大な土地を持っていたエレノアの濃い夫婦。それぞれの表情に権謀術数を巡らせてきた人生が漂い、コメディ要素もこの2人が…

2月の観劇・鑑賞

舞台「マーキュリー・ファー」 2022.02.10 世田谷パブリックシアター 暴力と絶望の世界で、ありったけの愛をふりしぼって生きようとするひとたち。 観ているのが辛かったですが、似たようなことは歴史の中でも今でも起きている。 すべてを身に受ける兄。その…

ボストン美術館所蔵『THE HEROES』展

2022.01.28 森アーツセンター ボストン美術館所蔵の刀剣と浮世絵の展覧会。 神代の化け物退治から源平合戦、川中島の戦いなどの武者絵が大迫力でした。 特に国芳の構図が絶妙で、現代のアニメのように吹き荒れるスピード感! 刀剣の鐔には繊細な細工が施され…

映画『ハウス・オブ・グッチ』感想

2022.01.30 野心と洞察力で押しまくるGUCCI夫人像は、レディ・ガガならでは。 ファッション業界を舞台にした映画は苛烈なバトルを描くものがが多いですが、すごいのね!グッチ一族も。 心情としてはグッチ夫人を応援していたので、ハラハラしたりびっくりし…

コンサート「Japan Musical Festival 2022」

2022年.01.28/ LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂) 中川晃教さんを中心とするミュージカルコンサート。 東啓介さんと加藤和樹さんの『闇が広がる』は、どちらも声がよく出ていてよかった! 2人のデュエットをステージで聞いたのは≪スカーレット・ピンパーネル≫…

小池一子展 ~生活の中のアートが素敵

『オルタナティブ ! 小池一子展 アートとデザインのやわらかな運動」へ。 2022.01.アーツ千代田 1960年代からパルコの広告や無印良品の立ち上げなど、日本のデザイン界を牽引してきた小池一子さんの展覧会。 生活の中で生きるアートの試みが、とてもかっこ…

ミケル・バルセロ展へ

2022.01.13 オペラシティアートギャラリー ミケル・バルセロの作は初めてでした。 "スペイン現代美術界の巨匠”といわれるそうですが、絵画、彫刻、陶芸とどれもエネルギッシュで自由! 絵画の黄色い色彩はスペインの光なのかな。 闘牛の生と死のドラマが濃厚…

『柳宗悦没後60年記念展ー民藝の100年』の感想

柳宗悦らが追求した“生活用品の持つ美しさ”に圧倒されます。 民藝とは「民衆のための工芸」という意味で、柳宗悦が牽引した民芸運動は、一般の人々が暮らしの中で磨いてきた美意識の再発見といえるでしょう。 今回は100年というだけあって、陶磁器・染織・木…

新たな出会い~イスラエル博物館所蔵/印象派・光の系譜展

印象派は観る機会が多いから。。。と思ったのですが、上野の「ゴッホ展」の続きで行きました。 この美術展、すっごくよかったんですよ! 大半の作品が日本初公開とかで、初めて知る画家も。中でもドイツのレッサー・ユリィは衝撃でした。《夜のポツダム広場…

世界報道写真展2021

世界報道写真展2021 (東京都写真美術館)へ。 毎年観ていますが、差別も紛争も一括りの言葉にできない個々の重さが迫ってきます。 今回はやはりコロナ禍で一変した世界は、どのように捉えられたのかに関心がありました。 大賞は、介護施設で、看護師さんが…

舞台「時子さんのトキ」感想2〜パンフレットから

舞台「時子さんのトキ」のパンフレットは全体が1つのフォトストーリーのようで、見入っていると舞台とは少し違った印象。作品を舞台と写真の両方から味わえました。 舞台は時子さんのモノローグで展開され、時子さん以外の登場人物は白い衣装をまとい冷たい…

舞台「時子さんのトキ」感想1〜北風に巻かれる人々 

コロナ禍があらわにした様々な社会の問題を、容赦なく突きつけられた舞台でした。人を信じられない寂しさが今も心に留っています。 登場人物たちはそれぞれの価値観に閉じこもり、人を思いやるとか理解し合おうとする余裕がない。だからなのか、自分も人も信…

どろろと百鬼丸の足跡を探して2

福井県あわら市/北潟湖・吉崎御坊跡 新作アニメ 「どろろ」では、百鬼丸の弟・多宝丸が入江に現れた巨大なカニの魔物と戦う場面があります。北潟湖を加賀と越前の国境近くの吉崎御坊跡から眺めると、湖から日本海に注ぐあたりが見えます。 多宝丸が「民を想…

どろろと百鬼丸の足跡を探して1

手塚治虫さん原作「どろろ」のリメイク版アニメと舞台を観て、どろろと百鬼丸の2人が旅をした加賀と越前の国境あたりを歩いてみたくなりました。架空のお話ですが、加賀の守護富樫政親や越前の朝倉氏の名前が出てくるので、それを手掛かりにイメージを追い…

「ウィーン・モダン展」「クリムト展」鑑賞

2019年は日本とオーストリアの修好150周年にあたるとのことで、ウィーン関連の大きな展覧会が開かれています。 「ウイーンモダン展」では、初々しいエリザベート妃の肖像画を観ました。音声ガイドはミュージカル「エリザベート」にご出演の城田優さん 落ち着…

映画「マックイーン:モードの反逆児」鑑賞

レディ・ガガやD・ボウイたちに愛されたファッションデザイナー、アレキサンダー・マックイーンのドキュメンタリー映画『マックイーン:モードの反逆児』をみました現代アートさながらのショーの映像がたっぷり。彼の心の闇は痛ましく、やり場のないエネルギ…

舞台「どろろ」感想〜全てを奪い取る、生命の輝き

激しいアクションと殺陣が、テーマを語り尽くしたような舞台。ギリギリの状況で輝く生命の力に、魅入られていました。 ▪️出演:鈴木拡樹、北原里英、有澤樟太郎、唐橋充、大湖せしる、ほか ▪️演出:西田大輔 ▪️原作:手塚治虫 ▪️会場:池袋サンシャイン劇場 …

舞台「No.9 不滅の旋律」横浜公演感想〜自分の歌を

■出演:稲垣吾郎、剛力彩芽、片桐仁、村川絵梨、鈴木拡樹ほか ■演出:白井晃 ■脚本:中島かずき ■劇場:神奈川芸術劇場KAAT(2018/12/23ソワレ) 東京公演(2回観劇)から約1ヶ月、3回目の観劇です。 座席は最後から2番目列。サイドブロックとはいえ全…

舞台「No.9 不滅の旋律」東京公演感想〜歓喜へ

■出演:稲垣吾郎、剛力彩芽、片桐仁、村川絵梨、鈴木拡樹ほか ■演出:白井晃 ■脚本:中島かずき ■劇場:赤坂ACTシアター(11月20日、27日) ⭐️とにかく、ベートーヴェンに扮した稲垣吾郎さんが素晴らしい熱演でした!! 1800年、ウィーン。作曲家ベートーヴ…

音楽劇『兵士の物語』感想〜名人たちの饗宴とダブルイベント

■出演:石丸幹二、首藤康之、串田和美、渡辺理恵 ■演奏:郷古廉ほか ■作曲:イーゴリー・ストラヴィンスキー ■台本:シャルル・フェルディナン・ラミューズ ■演出:串田和美 ■劇場:青山スパイラルホール(9月29日) 語り手は石丸幹二さん、兵士役はバレエダ…