Dolaの観劇・鑑賞日記

演劇やアートに心ときめく日々の記録です

2月の観劇・鑑賞

🎪舞台「マーキュリー・ファー」

2022.02.10 世田谷パブリックシアター

暴力と絶望の世界で、ありったけの愛をふりしぼって生きようとするひとたち。

観ているのが辛かったですが、似たようなことは歴史の中でも今でも起きている。

すべてを身に受ける兄。その兄を見守る心優しいローラ。

吉沢亮さんの力強さを観ました。そしてローラを演じた宮崎秋人さんの演技に胸が締め付けられました。

残念ながら北村匠海さんが体調不良で、池岡亮介さんが代役を務められましたが、吉沢亮さんとの息もぴったり。

劇場を出たときの三軒茶屋のいつもの風景が、むしろ特別な気がしました。

 

🎪舞台「冒険者たち」

2022.02.20 川崎アートセンター

神奈川県に迷い込んだ三蔵法師一行が、名所を旅しながら展開する物語

県民ですが、初めて知った神奈川県ネタが満載。予想外の冒険の旅になりました。

蔵法師は柄本時生 さん、成河 さんは10役を演じ分けられて流石です。

神奈川芸術劇場の芸術監督で作・演出の長塚圭史さんは、役者としても大活躍でした!

公演プログラムを手に、リアルな♪JORNEY TO THE WESTもいいかも。


🎨クリスチャン・マークレー「トランスレーティング」展

2022.02,23  東京都現代美術館

学芸員さんによるギャラリーツアーに参加でき、とても楽しかったです♪

音楽と現代アートを新たな創造物に変えていく、クリスチャン・マークレーの発想と感性に驚くばかり。

紙のコラージュ?と思いきや実は楽譜で、演奏会も開かれたそうです。

 

 

これらは楽譜なのです。

 

🎪舞台・公演「解体新書 その参拾弐 完「檄」~初心不可忘~」

2022.02.24 世田谷パブリックシアター

野村萬斎さんによる“表現の本質”を探る企画『解体新書』の最終回。

第2部で藤原道三さんたちの和楽器の音とともに繰り広げられたパフォーマンスは、圧巻のボレロでした。この世とあの世、刹那と永劫。。。

万物の真理に踏み込むような世界を体感でき、忘れられない時間になりました。

感謝です。

(そのときの舞台写真が論座に掲載されました)

webronza.asahi.com

 

🎪舞台「ペーター・ストックマン」

2022.02.25  吉祥寺シアター

イプセンの『民衆の敵』を瀬戸山美咲さんが翻案・演出された舞台。

正義と欲望が対峙する話かと思ったら、そうしたシンプルな構図ではなく、相互作用で妙な方向に向かってしまう人間たちの様が胸に刺さりました。

世論は生き物。正義も怪しいーーと突きつけられます。

劇団チョコレートケーキの西尾友樹さんは、過酷なキャラを演じていてもどこかにプラスのエネルギーを感じさせてくれる俳優さん。

今回の西尾さんは民衆に追い込まれるものの、けっこうノーテンキな役どころでした。西尾さんの雰囲気で、少し気持ちが救われたかな。

 

🎪リーディング「ハムレット

2022.02.27  世田谷パブリックシアター

野村萬斎さんの上演台本・演出によるリーディングの「ハムレット」。

狂言の要素を交え、グローブ座も同じという四角形の舞台上で動作や音楽も入る贅沢さ✨

言葉が多くて解釈に追われながらも、要所要所で響くTo be or Not to beの声に、はっ!とテーマに戻れました。

ハムレット役の野村裕基さんは、狂言以外の舞台が初めてだったそうです。マスク越しでも、張り詰めた声が魅力的でした。

今回はリーディングでしたが、本公演がありそうなので期待しています!!